盆栽の素材は購入するだけではなく、自分で作り出すこともできます。盆栽の繁殖方法としてよく用いられる方法には実生、挿し木、取り木があります。
素材作りの方法
実生
雑木盆栽でよく行われる方法で、種子をまいてふやすのが実生です。樹木の下に落ちた実の中の種子を取り出してふやすので、時間がかかる方法です。
挿し木
植物の一部を採取してふやすのが挿し木です。種子のできない植物や発芽の悪い植物をふやすときに行われます。実生ほどは時間がかからず生育が早いのが特徴です。
取り木
バランスの悪い木や、根張りの悪い木などの一部を切り取り新しい形に作り直す方法です。ほかの繁殖方法よりも早く完成木が見られます。
取り木の方法
取り木の適期は6月前後です。弱っている木には負担が大きいので取り木の時期までに元気にしておきましょう。
まず、全体のバランスを見ながら発根させたい位置を決め、樹皮を形成層の部分まで 完全に剥ぎます。剥がす幅は幹径の1.5倍程度を目安にします。
はがした部分に水苔を巻きビニールなどで覆います。ビニールの下側は水苔が落ちないようにしっかり縛り、上側は水やりがしやすいように緩めに縛ります。根が出るまで水苔が乾かないように水やりをします。